家の正面のデザインのことをファサードデザインと言うそうです。家の第一印象を決定づける重要事項です。我が家は西道路という一般的にはあまり良くないと思われがちな立地ですが、それをどう処理するのが良いのか長いこと考えました。この記事では西道路の家を検討されている方の選択肢が増やせるような内容になっていますのでご一読ください。
シンプルでインパクトを出せるデザイン
普通なのは嫌だけど、奇抜な形も嫌、捻くれ者の私は西道路というあまり良くない立地を逆手に取り、中途半端に窓が付くくらいなら窓を無くすという事でインパクトとシンプルさでデザインとする事を思いつきました。
最初は道路面に窓が1個も無いなんて変かなと思いましたが今はもう慣れて普通になりました。
我が家は道路から見ると妻側が見えます。道路面に妻側ですと縦にドーンと大きく見えてしまうのでデザインが難しい気がします。
平側入だと軒先が低くなり建物の重心を下げれるので外観の印象が落ち着いた雰囲気になります。
ただ屋根の掛け方はある程度方位と土地の形状で決まってしまうので、工務店や設計士さんと良く相談したほうが良いです。我が家は建物の縦横比、方位、意匠などを総合的に考えて考えて決めました。
西日と視線を完全シャットアウト
西日は強烈ですのでサッシの劣化も早いはずです。そこで無しにしてしまえば完全解決。ただそんな心配も杞憂に終わる可能性があります。こちらのYKKの暴露実験の結果が実に優秀だからです。保険程度と考えておきます。
道路からの視線は窓が無いのでもちろん全く感じません。道路は外に出ないと見えないっていうのがなんか新鮮で安心。
日中の室内に陰影が生まれる
道路面に窓が無いので暗そうに感じる方が多いかもしれませんが実際はそんな事はなく昼間は照明なしで普通に明るく過ごせます。採光に効果的な場所に窓を配置している事、家自体がワンルームのような作りなので光が回る事、南側に多く開口部を設けているなどの相乗効果でしょうか。
特に住んでみて思ったのは、同じ暗さでも個室になっている暗さと明るい中の一部が暗いのでは暗さの感じ方が全然違うという事。
明るい所から暗いところを見る
暗い所から明るいところを見る
これどっちもあんまり嫌な暗さに見えないんですよね。これが陰影に繋がっていくようです。なので日中も光を楽しむという事が出来るようになりました。写真のように片方向から暗い場所へと光は差し込む感じがあって雰囲気が良いです。時間の移ろいを感じるのも風情がああります。
室内の壁面を多く取れた事も良かったです。壁面余白のある空間って綺麗だし、家具配置の自由度も上がりますね。
窓の数を少なく出来る
我が家の窓は合計15個あります。もし西側にも窓を付けていたら3つ程度は付けることになるかと思いますのでその分コストが上がります。窓は全てトリプルガラスのAPW430ですので3つ増えただけで結構な金額になるかと思いますし、窓だけでは無くそれに付随する外壁役物、シーリング、庇なんかも増えていきます。
これからも住宅の値段はどんどん上がっていくと思いますので、こういった所でコストを調整していくのも良いと思います。
まとめ
ファサードは家の第一印象を決定づける一番の要素。我が家の場合は前提条件が西道路に妻が正面向き。窓を無くしてシンプルな外観にした事でメンテンナンス性の向上、日射遮蔽、コストダウンなどの恩恵がありました。
我が家はたまたま色んな条件でこの様なファサードになりましたが、”窓無しが良いよ”という事ではなく、敷地と方位に素直で整合性が取れているデザインを作る事が重要なのではないかと感じました。