今回の記事は先日完成した庭のライティングに絞って記事を書いていこうと思います。最初はソーラーライトで満足していましたが、ソーラーライトは暗く、日中暗いとあまり点かなかったり、充電池なんで寿命も短いので交換が面倒くさいです。我が家は幸いな事に庭照明の為の外コンセントがありましたのでそこから電源を取ることが出来ますので、じゃぁやろう!という事になりました。
庭が趣味になり凝りはじめるとライトアップしたくなってきます。
庭の照明は下から上でしょ?いいえ上から下です!
計画当初は下から上に向かって木を照らすアッパーライティングを考えていました。ところが深く考えていくうちにこの方式に疑問がいくつか浮かび上がってきました。
庭の地中に配線ってなんか嫌じゃないですか?私はよく植栽の配置換えをするので配線があったらクワとかスコップを自由に使えなさそうで嫌だなぁと思っています。
地面を照らすのはアッパーライティングなんで当然ですが苦手です。ポールライトであればある程度地面も照らしますが地面だけではなく全方位に光が広がります。これはメリットでもありますが狭い庭では使いにくい場面もありそうです。
建物に影が出やすいというのは光の向きと角度次第ですが下から上に向かってのアッパーライティングは建物に木の影を思いっきり映す事が多く、非日常的な印象になります。一見物珍しく一時的には良いと思うかもしれませんが落ち着いて見ると、お化け屋敷の様な印象にも感じるので影の出方は気をつけたほうが良いかもしれません。
通常、庭のライティングといえば地面に器具を差して下から上に向かって木を照らします。このライティング方式が主流なのは設置汎用性が良いからだと思います。コンセントから電源を採り地中に配線し任意の場所にライトを設置するので建物と切り離して考えられ建築後に気軽にライトアップを楽しむことが出来ます。
こちらの動画が参考になります。げげさんが大光電機の花井架津彦さんにエクステリア照明に対する考え方をインタビューしています。私の考えにも近く、非常に共感できる内容でした。流石に動画内に登場するようなお宅のようには出来ないかもしれませんが取り入れられる所は取り入れると良いと思います。
12Vのローボルトライトは本当に良いのか?
庭の照明といえば最近はローボルトライトがよく使われているようです。
ローボルトライトとは100Vのコンセントからトランスで12Vに落として電気工事の資格が無くてもDIYで庭のライティングを楽しめるために用意された照明器具。いちばん有名なのがタカショー。
個人的にはローボルトのメリットはDIYで出来るという1点のみだと思っています。巷ではローボルトのメリットとして
- 省電力
- 安全性
- 低コスト
などを上げていることが多いですが省電力に関しては12Vのローボルトだろうが100Vだろうが消費電力が同じ物なら同じなんじゃないでしょうか。100Vでもそういった消費電力の低い器具もちゃんと用意されています。安全性については100Vだと専門業者が地中にしっかりとした埋設管を設置。その中に電線を入れて施工しますので、そもそも安全は確保されていると思います。ローボルトは破損して手で触れても安心!ペットが噛んでも安心!となっているようですが何かおかしい気がします。
すぐ破損するの?ペットが簡単に噛める場所に配線あるの?
低コストなローボルトと言われていますが私は色々調べたらそうは思いませんでした。
タカショーのローボルトトランスが35Wタイプで1.2万円程度、タカショーのアップライト”ミオ”は2.7Wで電球交換タイプで1.2万円程度、その他配線に必要なケーブル類が1万円程度。もちろんDIYなんで手間賃抜きで合計3.5万円程度かかります。100Vだとオーデリック3.7W電球交換タイプ6千円程度。消灯タイマ付EEスイッチ4千円。そこにケーブル他、電気工事代金3万円程度。適当な計算ではありますが、そこまで大きな差はないんじゃないかと思います。
ソーラーは嫌、とにかく安く済ませるならこちらの商品が良いかもしれません。プラスチックなので耐久性能は怪しい所ですが、セットの範囲内で済むような場所であれば試してみても良い値段でしょうか。いくつかライティング方法に合わせた種類があります。
ライティング計画から施工まで
- 庭の地中には電線を埋めない
- 機材は長持ちしそうな物をチョイス
- 近所に配慮した配光
- アプローチもついでに照らす
- 変な影が出ない様な光源位置
- 室内からも良い感じに見えるように
こんな感じの条件の下に色々試行錯誤して施工していきます。施工は私と電気屋さんの共同作業になりました。
実際に電気屋さんに渡した画像です。アプローチは足元も照らして安全性のアップも考慮。中庭は家の中から下草や木を鑑賞出来るようにするのと道路から見た時にぼんやりと灯火のようになるように考えています。外で食事をする際の補助光にも。
植栽の影が歩き場所に来ないようにも考慮しています。
まずは地中に埋設管を設置していきます。既設の砕石を退けて更に地面に穴を掘り埋設管を設置し砕石を埋め戻します。配線は露出にせず外壁を一旦剥がして壁の中に入れられるようにしました。
この作業は電気工事の資格が要らないので電気屋さんの指示の下、自分でやりました。
ここからは電気屋さんの仕事になります。アプローチは小屋の上の方に設置。中庭は玄関ポーチの軒下に設置し、外壁を復旧。板を押さえている押渕は釘を抜く際に釘抜きで痛みますが裏返しで再利用する事でそのまま使うことが出来ました。
明るさセンサーとなる住宅用EEスイッチと時間で電源を管理できるタイムスイッチ。この2つの器具を使う事で暗くなったら点灯し22時に消灯という最高のシステムを組むことが出来るようになります。簡易的な物だと暗くなったら点灯し、点灯から任意の時間で消灯という風になることが殆どです。これだと冬は17時に点灯し5時間後の10時に消灯、夏は19時に点灯し5時間後の0時に消灯とかになってしまいます。これでは近所に配慮が足りない感じになってしまいます。
暗くなったら点灯、時間になったら消灯が最高です。
完成
道路から見るとこんな感じになりました。アプローチもしっかり照らされ安全かつ植栽も照らされ良い雰囲気になったと思います。ソーラーライトが1つ残っているので壁にも影が写っています。
奥に見える中庭の明かりも遠くでぼんやり明るい感じが気に入りました。
下からのライティングの様な派手さはありませんが日本人が好むとされる”質素なものにこそ趣を感じる侘び寂び”を表現出来たのではないかと思います。
配線の露出はコンセントからの分岐のみで上手く設置していただきました。
ダウンライティングのデメリット
後工事の場合、2階の壁や軒裏に照明を取り付けるのはかなりの難易度になります。配線を露出しても良いなら出来そうですが配線は見せたくないですよね。DIYも出来ませんので後で照明を増やしたり、場所を変えたりするのに電気屋さんを呼ばなければなりません。
気が変わったから違う場所にして下さいって言うのも気が引けます。
本当は写真で記した位置にスポットライトを設置したかったのですが配線の関係で諦めました。結局室内から木の上の方は見えないので良しとしました。また、設置場所によっては近所迷惑なる可能性もあるので注意も必要です。
今回の工事で使用した器具など
オーデリックの50W相当のスポットライトを選択。私の調べた中ではオーデリックが一番コスパが良いようでした。
100Vスポットライト気になる電気代は?
50W相当のスポットライト1台、一日4時間点灯でで1ヶ月で25円。我が家は2台なので約50円。ローボルトは12Vだから電気代が安い、100Vは電気代が高いと思われがちですがそれは間違いだと思います。100Vでも消費電力が低い物を選べば良いだけの話です。
一ヶ月50円で生活が豊かになるなら全然安いわね。
もう一個くらいなら増やせるかな・・・
まとめ
今回は庭の照明についての考え方や計画、実際の工事の内容をお伝えしました。工事前であれば2階の軒裏に取付けたり自由に出来るので、これから家づくりをされる方は条件が良ければ挑戦してほしいと思います。また今回の内容は世間一般とは少しズレているかもしれませんが考え方の引き出しを増やすという意味で有益だと思っていただければ幸いです。
今後やってみたい事はランプを現在の標準タイプからワイドタイプに変えてどうなるかです。