すべてのホースリールが過去になる破壊力抜群のホースリールを発見してしまいましたので、これから家づくり、庭づくりを考えている方々やガーデナーの方に向けて情報を共有したいと思います。
壊れるべくして壊れたステンレスホースリール
こちらの記事で20年物のステンレス製のホースリールを貰って気に入っていると書きましたが、先日バキッという音と共にスポット溶接部分が外れてしまいました。原因はホースの大部分を巻いたままノズルで水を止めてホースが膨張しドラム側板が押されて溶接が耐えきれなくなり外れてしまったのではと推測します。20年物と言っても実際には数年しか使っていない物だったようですが遂に破損です。
私には溶接のスキルが無いので買い替える事にしました。
次のを買うまでの繋だと思っていたのでショックはありませんでした。
今回のホースリール破損で学んだ事
ホースリールは構造上可動部分が多く、水を扱う為、そもそもが壊れやすい物なんだという事が分かりました。今回のステンレス製のホースリールが壊れたらまたステンレス製のホースリールにする予定でしたが考え直しました。
製品寿命を揃える
ステンレス製のホースリールは錆びず割れずで最強の素材ではあると思いますが、今回のように接合部分などが壊れてしまうのはステンレスだからといって変わりありません。それどころかステンレスは素材自体が高価な事からそれぞれのパーツが薄く作られたりしているので余計に弱いような気がします。だからといって丈夫なステンレスで作ると2万円〜10万円してしまいます。それも可動部分が壊れたら目も当てられません。と言う事でホースリールは5年使えれば良いという考えで価格を抑えられるスチール製でも良いのではという考えに変わりました。錆びる頃には買い替えでいいと思います。
プラスチック製はどうしても許容できません。
具体的な商品の選定
スチール製も選択肢に入ったという事で実際に商品の選定に入りました。
ステンレス製 ハタヤ ステンレスホースリール
第一候補だったハタヤのステンレスホースリール。一部はスチール製でコストを抑えて作られています。これに関しては先程書いた通り10年も20年も使えると思っていないので問題ないかと思います。
同じハタヤでオールステンレスのモデルもありますがこちらは変なホース付きで2万円以上します。数年で壊れるかもしれないものに2万円以上出すのは余り乗り気になれません。
ハタヤのこれらのモデルで共通している気になる点があります。
この3点になります。まずはホースを巻くハンドルの位置が向かって左にある事。
我が家の水栓とホースリールの位置関係を見てもらうと分かると思いますが、この状態でハンドルが左にあると水栓とホースリールの狭い隙間に入らければならずハンドル操作がやりにくくなります。ホースリールの多くは右にハンドルが付いています。これは利き手の問題で右利きに回しやすく作ってある為です。ではなぜハタヤのステンレスホースリールは左にハンドルがついているのか疑問ですよね。色々調べましたが明確な理由がわかりませんでした。
ハタヤにメールで問い合わせてみました。以下が回答です。
弊社ステンレスホースリールは、ホース収納時の安定性を高めるため足踏み用のペダルを備えております。
ペダル側(リール本体の後方)から巻くことにより、ホースの動きを目で確認でき、大切な車や植木を痛めません。
このため、ペダル側(リール本体の後方)から見て右側にハンドルがございます。
ホースリールの後ろから足踏みペダルを踏み、右手でハンドルを回す事を想定しているとの事でした。そんな毎回気合い入れてホースを巻き取る場面を想像しにくいですが、状況によっては貴重なハンドル位置の製品かもしれません。
力技で左右入れ替えられるようですがそこまでするなら他の製品で良いかなと思いました。
コロコロガイドの不安ですが、本当に上手く巻けるのか疑わしい所ですし、逆に邪魔のような気もします。可動部が増えるので壊れやすそうな所も気になります。
最後は20m巻という点です。我が家は庭の水やりの他に家を洗うのにもよく使います。その際に長さが25m程度あると、水栓のある所から反時計回りに3面洗えて快適なのです。
アルミ鋳物製 三洋化成ブロンズリールとグリーンライフGフローラ
この2つの商品も気になりました。ブロンズリールはイングリッシュガーデンに似合いそうな花柄模様が入っている所が好きではありません。
うちは雑木の庭を目指していますので・・・
価格も20m巻で2.5万円、30mだと3万円超えと高額。そこでグリーンライフで同じ様なアルミ鋳物商品Gフローラを発見しましたが20m巻で1.5万円とアルミタイプにしては安いですが20m巻しかありません。
スチール製 グリーンライフのシンプルなホースリール
どの商品も決定打に欠けていて決めかねていた所、このグリーンライフのスチール製の普通のホースリールを見つけました。
- スチール製
- シンプル機構
- 25m巻
その他にも、色がブラウンとグレーという気の利いた色がある点やホースの内径が15mmと大流量。園芸には少々オーバースペックな流量ですが家を洗うには丁度いいのです。価格も1万円強と出せなくもない金額。
納得の行く商品にやっと辿り着いた感じです。
アマゾンでポチる前にネットで最終チェックをしていたらとんでもない商品に出会いました。
浅香工業株式会社 金象印メタルリール Mタイプ
あの金象印スコップなどで有名な浅香工業のホースリールです。マーケティングに余り積極的じゃないようで普通にネットで調べてもなかなか辿り着けない隠れた名品です。作りを見ると元々のコンセプトは農作業や業務用のホースリールとして開発されたのではないかと推測します。なので一般のガーデニング用品としてあまり積極的にマーケティングしておらず誰も知らないままの状態が10年以上続いているようです。こんな良い商品が誰の目に触れられずスルーされているのは許せません。
本当に良い物が売れる世の中にならないといけません。
箱の中には本体とハンドルセット、説明書などが入っています。
圧倒的なシンプル機構
ホースの取付はホースを突っ込んでステンレスバンドで固定するという1周回って画期的で原始的な方法が採用されています。取外しはコネクターではないので面倒ですがそんなにしょっちゅうホースは取り替えませんので問題ありません。逆に壊れる部分が減るので安心感があります。
男性にはビビッと来る工業デザインではないでしょうか。
いかつい雰囲気ね
圧倒的なハンドルの軽さと巻量
内径15mmで長さ25mのホースを出来るだけ適当に巻いた画像です。どこにも引っ掛からずノズルまでドラムの中に収まる余裕があります。本来は内径15mmで35m〜45mととんでもない量のホースを巻くことが出来ます。以前のホースリールは綺麗に巻かないと底付きしてしまいましたので巻き方には気を使いました。
これだけの巻き量に余裕があればホースガイド機構なんか要りません。
YouTubeで簡単な動画を撮ってみましたので御覧ください。
とにかくリールがスイスイ動きます。
圧倒的なユーザーファースト
前足はガタツキを調整できるようにネジ式になっていて多少の不陸は調整可能。後ろ足は横パイプで地面に設置しないようにゴム足が最初から付いている気の利き様。こういう買ってみてから分かる良さはブランドイメージを強烈に形成します。
細かい配慮に気が付かないまま使うユーザーも多いかもしれません。
圧倒的なコストパフォーマンス
なんとこの商品ホームセンターコメリで5,580円で購入しました。ホースとノズルは別売りですがそれもまたカスタマイズを楽しめると思えば悪くないでしょうし、1台目のホースリールでもない限りホースとノズルは持ってたりしますからホースリール単品で買えるのはメリットではないでしょうか。
ホースとノズルを買ったとしても1万円でお釣りが来ます。
堅実剛健!・・そう金象印ならね
金象印の名に恥じないこだわりが随所に感じられます。水栓からのホース接続部分はアルミダイキャスト、パッキンから先のホース接続部分はステンレスジャバラ管と耐久性をしっかり考えて作られています。パッキンは2重構造で漏水に強そうだし、説明書にちゃんとパッキンの交換方法や使用するパッキンの型番などの記載があります。こんな事書いたらパッキン交換で買い替え需要が減るので本当に真面目な会社だと感じます。またハンドルは蝶ネジで固定するという原始的手法がもはや格好良く見えてきます。
浅香工業のファンになってしまいました。
金象印メタルリール Mタイプのデメリット
これだけべた褒めしている金象印メタルリールMタイプですがデメリットももちろんあります。それぞれ許容できるかの判断材料にしてみてください。
ベアリングのスムーズが過ぎる
巻く時は軽くて楽なベアリング機構ですが、ホースを少し出したい時に必要以上にスルスルと出てきてしまいます。巻く時が楽なのでそれほど苦ではないですが言う事を聞かないじゃじゃ馬なところがあるのでそこは慣れるしか無いのかなと思います。
ドラムの外にホース挟まる問題
電工ドラムを使ったことがある方は分かると思いますが適当に巻きすぎるとドラム外側とフレームの間にホースが入り込んでしまう時があります。これはなるべく正面からホースを巻くようにする、ホースを手で操作するなど、気をつけるしか無いですが、もう少しなんとかならないかなと思案中です。
これが一番デメリットと感じます
カラーリングがちょっとダサい
金象印カラーですが正直カッコイイ色とは言い難いです。差し色の緑もゴールドと相性が悪い。この辺は塗装が剥げてきたら自分で好きな色に塗装してみようと思います。下品な金色じゃないのが救い。
41cmx41cmは結構デカいよ
我が家には問題ありませんでしたが、ご家庭によっては致命的な大きさになるかもしれません。ですがホースリールは外に置いておく物なので少し位大きくても問題ない場合が多いのではないでしょうか。
我が家のメタルリールのカスタマイズ
電線管サドルS22を金象印カラーに塗装して後ろ足の横パイプをホースリール台に固定しました。これをすればホースリールが動かず安心です。前足もアジャスターのネジ穴M8を利用して台に固定しようかと思いましたが後ろ足を固定したら動かないようなので前足の固定はしませんでした。
ホースは戴き物で内径15mmの三洋化成パワーホース。ノズルはタカギのタフギア。以前から使っていたものをそのまま流用しました。
ホースがちょっとかっこ悪いですが暫くはこれで良いでしょう。
まとめ
- 徹底した単純機構で壊れにくい
- スペックや使い心地から考えると恐ろしく安い
- ベアリング搭載でハンドルがヌルサクで逆回転も使える
- 各パーツが丈夫でユーザーファースト
- 色が微妙にダサい
- 41cmx41cmと大きい
- ハンドルが軽すぎて操作に癖がある
- なかなか売ってない、価格が不安定
私の中ではホースリールは金象印メタルリール タイプM1択になりました。ユーザーファースト、ユーザビリティの塊。値段を考慮すると、これ以上良い商品は他にないと思います。しかしながらこの商品のまともなレビューや記事がネット上に有りませんでした。なので少しホースリールの事をネットで調べたくらいではこの商品には辿り着けないでしょう。私のこの記事で一人でも多くのホースリール難民が救済される事を祈って終わりたいと思います。
コメリから在庫が無くなったら私のせいです。
おまけ:たとこん×浅香工業 コラボ商品メタルリールUltra(妄想商品)
このカラーリング格好良くないですか?
あまりにも気に入ったので、更にブラッシュアップしてこんなメタルリールがあったら良いなというものを考えてみました。
サイズはSとMの2パターン(Sは新商品)
色はいぶし銀、漆黒、白、茶色などの全色メタリックカラーで金象印ブランドをオマージュ。
ホースがドラム外側の隙間に入らないようにノズルも設置できるアタッチメント
メタルリールをラグジュアリーにするアルミ、真鍮、ステンなどのハンドル
ガタツキ調整パーツを好みの金属に、アルミ、ステン、真鍮など
ガタツキ調整パーツ、リアフローティングパーツにワンタッチ脱着式地面固定金具を用意
ホースガイドローラーもあり
※私の勝手な妄想です。メタルリールUltraは実際には存在しない商品ですのでご注意を。
色だけはいずれ塗ります。