AEP塗装は最高の内装壁仕上げ!?【メリット・デメリットで考える】

内装の仕上げは一般的にクロス仕上げが多く採用されます。クロスは価格、工期、お手入れのしやすさ、種類の豊富さに優れ、万人に受け入れやすいからだと思います。工務店さんが提案してくれたのも最初は”珪藻土クロス”でした。しかし工事が進んで行くと工務店さんから「少し高くなりますけどAEP塗装にしてみますか?」と提案していただきました。

おだゆ

答えはもちろんYES!

予算配分は工務店さんにお任せしていましたので嬉しい提案でした。住宅でのAEP塗装はまだまだ一般的な仕上げではないので、この記事でAEP塗装のメリットやデメリットをこれから内装を検討される方とシェア出来たらと思い書きましたのでご一読下さい。

目次

AEP塗装とはなんですか?

AEP(アクリルエマルションペイント)水性アクリル樹脂塗料です。水性と言っても乾けば耐水性能を持ちますので水に濡れると色が落ちる心配はありません。

おだゆ

早い話、艶なしのアクリル絵の具です。

オフィス、カフェ、商業施設など昔から様々な場所で使われている実績のある塗料です。住宅ではあまり使われませんが最近は少しずつ使われるようになってきているようです。塗料の特徴としては匂いが少なく扱いやすいとされています。

【ホワイト】我が家が選んだ色はN-93

我が家が採用した色はN-93という色です。この色は工務店さんの見学会で見せていただいたお宅で使われていて、違和感無く感じが良かったのでN-93を基準に考え始めました。色見本を見てみると、N-95はN-93よりさらに白くて”最高に白い白”です。余りにも白過ぎるのでN-95は不採用になりました。N-90まで行くと結構色が付く感じでしたので無難に実物を見たN-93を採用しました。

おだゆ

N-95は実際塗るとどうなるか気になります。

またキッチンとダイニングの間仕切りがなく壁がキッチンまで続いていくのでキッチンパネルも出来るだけ似たような色を選びました。アイカのセラールの艶消ホワイトです。汚れの落ち具合をホワイトボードマーカーで実験した所艶有>>>>>艶消>>梨地って感じでした。梨地が一番AEPの質感に近かったのですが汚れ落ちが悪かったので中間をとって艶消しにしておきました。

おだゆ

艶有りは圧倒的でスルッと汚れが落ちました。

AEP塗装の3大メリット

艶消×光の相性は抜群

私が思うAEP塗装のメリットは

継ぎ目がない
匂いが少ない
有機溶剤フリーで人に優しい
マットでシンプルでしっとりした質感
塗り壁より安い
補修が簡単
光の反射の仕方が独特

おだゆ

その中でも大きなメリット3つご紹介します。

マットでシンプルな雰囲気が唯一無二

ゆず肌模様のしっとりとした質感がAEP最大のメリットです。もうこれに尽きます。クロスでは表現が難しいマットでシンプルな継ぎ目の無い壁仕上げはAEPの特権です。ここにメリットを感じなければ選択する意味がありません。

おだゆ

我が家のコンセプトであるシンプル×ミニマルと相性が良かったです。

【簡単補修】穴も傷も汚れも怖くない

傷や汚れの補修は素人でも少し練習すれば簡単に出来るようになります。クロスだと難しい部分補修でも大丈夫。コツさえ掴めば段々楽しくなってきます。

塗り壁系の中では価格が安い

詳細な価格は聞いていませんが安い順に1000番クロス>>>珪藻土クロス>>>AEP>>>>>>塗り壁といったところでしょうか。珪藻土や漆喰などの塗り壁に比べるとAEP塗装は大きく費用を抑えることが出来ます。それでもクロスに比べると高くなるのでAEP塗装が気に入った方は最初に”内装はAEPでお願いします”と言って予算を確保しておいたほうが良いでしょう。

塗り壁6000円/㎡
AEP塗装3000円/㎡
珪藻土クロス2000円/㎡
1000番クロス1000円/㎡
おだゆ調べ
おだゆ

こちらの価格表は私が得た情報を元に設定した金額ですので参考程度にお願いします(一次情報では有りません)

AEP塗装の3大デメリット

汚れやすい
メンテナンス頻度が高い
クロスより高い

おだゆ

デメリットはあまり思いつきません。

汚れるし傷付くし気になる

玄関の擦り跡など

クロスなら拭き取れば落ちる汚れもAEPだとなかなか落ちません。擦れば汚れは落ちるかもしれませんが今度は擦り跡が目立つようになります。何も知らないお客さんが玄関でカバンを壁に軽く擦っただけで傷も付きますし手をついただけで汚れが簡単に付きます。

おだゆ

補修は必至です。覚悟はできますか?

ムラ、割れ等が起きやすい

パテの跡が光の加減でわかる時があります

クロスと違い薄い塗膜と手作業のAEP塗装はどんなに上手な職人さんでも多少の塗りムラ(吸込みムラ?)が発生します。写真のようにパテの僅かな段差を拾ってしまうのかムラのようになっています。ビスの場所も分かる所もあります。夜の照明では全然分かりませんので粗探しをしなければ全く気になりません。

おだゆ

これはフラットなAEPの宿命。受け入れましょう。

AEPは特に石膏ボードの張り方にも気をつけなくてはいけません。3×8の石膏ボードを使い横のジョイントを無くし、鍵張りにする事でひび割れ等を抑制します。鍵張りとは1枚目の写真で示した位置で石膏ボードをジョイントすることです。節約する張り方だと開口部の角が弱くなりヒビが入ることが多いです。

頻繁なメンテナンス

ペンキは友達

頻繁に汚れるし、傷つくし、隅に隙間が開くのでメンテナンスを住まい手がしていく事になります。私のように塗りたくて仕方がないという奇特な性格の方なら問題有りませんが、家族の誰かが補修しないと年々壁が汚れていくと思います。

おだゆ

年末に補修するなど決めてしまえばルーティーンになるかもしれません。

AEP塗装の施工風景

石膏ボードを施工後、角には下地コーナー、ボードジョイントにはファイバーテープを施工して出来るだけ割れを防止。窓や木部に養生をしてパテをボードのジョイントやビス頭に塗り、乾いたパテの部分から先にAEPを塗っていきます。

塗装屋さんありがとうございました

あとはひたすらローラーと刷毛で塗っていきます。何度塗かは分かりませんでしたが複数回塗ってもらっていました。

まとめ

AEP塗装はとても良い内装仕上げだと思いますが、慣れていない工務店さんに無理やりAEP塗装を頼むのは危険な賭けになると思いますのであまりおすすめしません。AEP塗装は施工難易度も高く、クレームもつきやすいのでAEP塗装の実績や経験のある工務店さんに頼むのがベストです。

私はAEP塗装にして本当に良かったと思っています。

おだゆ

補修だけじゃなくて、いつか部屋まるごと塗るのすら楽しみです。

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