トイレなんて大体決まってるんじゃない?そんなこだわる場所?と思っている方、より良いトイレにしたいと間取や設備を考えている方。どんなトイレにしようか迷っている方。この記事を最後まで読んで頂ければシンプルに極振りした”新しいトイレの考え方”を知ることが出来て新たな選択肢が増えるかも知れません。
そんな新しいトイレの考え方や間取、用品など具体的に説明して行きますので是非お付き合い下さい。
間取り
我が家のトイレの位置は玄関の隣になります。
居室から遠ざけたい
2階からも近い位置
玄関から見えない位置
居室から遠ざけてトイレの音が聞こえないように配慮しています。また居室、玄関の来客からトイレの中は一切見えないのも良かったです。トイレの奥行きを少し縮めて居室からトイレの建具が見えない工夫も施されています。
前の家はトイレの扉を開けると玄関の来客と向かい合う間取りでした。
初見だとトイレが有ることすら気が付きません。ドアの開閉は歩く人が居ても邪魔にならない余裕ある間取り。
トイレの寸法
我が家のトイレの寸法は柱芯々で1550mmx910mm。フルサイズである1820mm(6尺)から270mm程度縮めてありますが、丁度いいサイズ感になっているように思えます。
奥行 1420mm
幅 780mm
これ以上広くてもトイレの中を一歩多く歩くだけで意味が無いようにすら感じます。
別途手洗い器や収納を付ける場合はこの奥行寸法だと狭いのかも知れません。
壁
壁は他の場所と同じAEP塗装N-93です。特にトイレだから困る事は有りません。男性が立って用を足すとどうなるかは分かりません。
我が家は新しい家になってから全員座って用を足す事になったので全く汚れていません。
アクセントクロスやエコカラットは好きじゃないのでトイレでも採用していません。
みんな大好きなのに変わってるわね。
床
トイレの床はコルクタイルにしました。宮崎建築さんの事務所トイレにも採用されているという事で実際に見せて頂き全然傷んでない様子だったので安心して決められました。結果はやはり良好です。蜜蝋ワックスや天然オイルも塗れるのでメンテナンスをすれば長持ちすること間違い無しです。ゴミも目立たないので自分のタイミングで掃除が出来て良いようです。
我が家の男性陣は座って用を足す事にしたので、そのままナラの無垢フローリング張っても大丈夫だったかもしれません。
コルクは柔らかく直ぐにボロボロになるイメージですがコルクタイルはしっかり固めてあるので丈夫です
引き戸vs開き戸
トイレの入口は引き戸が良いと思ってましたが間取的に開き戸になってしまいました。
※開き戸=短手入外開き入口ドア 引き戸=長手入引き戸
当時は引き戸に出来なくて残念だけど仕方ないなと思ってました。
しかし、色々調べていくと開き戸トイレにも引き戸には無いメリットが有ることに気が付きました。
引き戸はアウトセットじゃない限りは引き代部分の壁が薄壁になり音が漏れやすいです。間取によっては致命的になる可能性も有るかも知れません。もう一つは開閉時の音です。開き戸の場合はドアノブを下げながら開け閉めすれば無音で出入りが可能です。家族が寝静まった真夜中に行く際は重宝します。引き戸だど戸を引いている音はどうしても出てしまいます。音に関しては開き戸が有利だと感じます。
対して開き戸のデメリットは
開き戸&タンク手洗いの場合、入って座るまでに180度、立って手洗いするまで180度、出る時180度と540度も体を回転させなければなりません。それに対して引き戸で横から入る場合は入って座るまで90度、立って手洗いするまで180度、出る時90度で360度で済みます。180度の差があります。数字を頭で考えると開き戸は凄く大変かもと思ってしまいがちですが、実際に使ってみると意外に何とも思いませんでした。
よく考えれば1回転と1回転半の違いでしか無いわね
トイレに余計なものが無く動きやすいってのもあるかも知れません。
スリッパですが外開きのトイレはスリッパが扉開閉の邪魔になりますが、無垢床を採用したからなのかスリッパを誰も履かなくなったので、この問題は根本的に解消されています。
前の家では畳の上もスリッパを履いているスリッパジャンキーでした。
掃除のしやすさは間口が広く横から掃除出来る引き戸がかなり有利だと思いますが我が家はシンプルな構成のトイレなので掃除がしにくいって程ではないようです。
引き戸vs開き戸は間取優先で上手く納まる方で問題ないのかなと思います。引き戸の方が断然良いという記事が多いですが、開き戸も引き戸には無いメリットがありますし、クリティカルな問題は正直無いと思いました。
今後の課題が一つある
引き戸でも開き戸でも”スリッパの向きを次の人が履きやすいように揃える”という体を回転させなければならない工程がありました。これは深刻な問題と捉えています。すごく無駄な事をしてる感が強く何とかしたいと考えている所です。思いついたのは両側から履けるスリッパが有れば問題解決ですが意外と無いんです。
ベランダ用の両側から履けるサンダルはあったね。
履かないのも有り?自分でトイレ用両側スリッパ作る?
トイレは2階にも必要?
2階にもトイレを設置するメリットデメリットは
こんな感じでしょうか。
我が家は3人家族で、家が小さいので1階に降りるのも移動するのもあまり苦に感じません。なので2階にトイレが有るメリットをそれほどメリット感じませんし、デメリットの方が遥かに気になります。
老後はトイレが近くなったりして2階にトイレが欲しくなるって話を聞いたけど大丈夫かな?
その時は2階クローゼットの一部を使って設置すれば良いと考えました。
トイレに窓は必要?
我が家のトイレは小さめの型ガラスのFIX窓にしました。
これらのメリットから型ガラスのFIX窓に決定。
玄関ポーチの中なのでプライバシーや安全面から開かないほうが良いと思いました。
トイレに型ガラスのFIX窓は凄く相性が良いと感じます。窓無しと窓有り(開く窓)の中間のイメージ。
窓台も出来るので飾りも置きやすいわ。
トイレに収納は必要?
我が家のトイレには収納が有りません。作ろうと思えば作れましたが敢えて掃除がしやすくシンプルを極める為に無しにしました。
トイレットペーパーのストックは1個だけ棚の上に置いています。交換して棚の上のトイレットペーパーが無くなったらまた棚の上に1個置いておけば問題有りません。サニタリー用品も右の白いボックスに入れて同じ様に管理しています。トイレから出しにくい掃除用具は無印のファイルボックスに入れて床に置いています。
キャスターが付けられる蓋で移動も楽々
トイレットペーパーなどのストック類は玄関隣の収納に置いてあります。
掃除用品とトイレ用品を一緒に管理出来るのでトイレにあるより楽かもしれません。トイレに収納は必須という常識をゼロベースで考え直してみたのは面白かったです。
設備
TOTO プランシート
便器 TOTO ピュアレストEX 手洗いあり ホワイト
ウォシュレット TOTO アプリコットF3A
紙巻器 カワジュン SC-603-XC
タオル掛け カワジュン SC-361-XC
設備にはあまりお金を掛けたく無かったのであまり高いものは選びませんでした。
その気になれば後で買い換える事も出来るよね。
便器 ピュアレストEX 手洗いあり
最近タンクレストイレが流行っていますが採用する気は最初からありませんでした。タンクレスのメリットは小型で掃除がしやすい事くらいではないでしょうか。私はそれよりもイニシャルコストの高さとウォシュレット一体型による、交換コストの高さのデメリットが気になります。タンク有りだと手洗い有りを選択する事が出来てコストダウンになるし、余計な設備を増やさなくて良いのでトイレ内がスッキリします。最近の流行りと逆行していますが住んでみても大正解だったと思ってます。
タンクでの手洗いは手を水で濡らす程度しか出来ませんが手洗い別にした所で大差ないように思えます。ゴシゴシ洗いたければ洗面所で洗えば良いと考えています。
トイレの幅を広く出来ればちゃんとした手洗器が設置できてゴシゴシ手が洗えるかも知れませんね。
ウォシュレット アプリコットF3A
この2つの機能が欲しかったのでF3Aにしました。ここは少し奮発しました。最初は「水くらい自分で流すわ」「トイレの蓋くらい自分で開け閉めするわ」と思っていたのですが・・・
トイレは使ったら毎回蓋閉めてよ?
この言葉で考えが変わりました。
今までは和式だったので蓋がなかったのですが、使ったら毎回蓋をすると言う事は
トイレに行く度に蓋をパカパカしなきゃならないのは面倒くさい・・・
トイレって意外と色々行動が多いので蓋の開閉と水を流すのは自動化しても良いかなと思い採用、実際使ってみると楽ですね。
スティックリモコンは使いにくそうなので標準リモコンを選択。
ペーパーホルダー KAWAJUN SC-603-XC
TOTOやLIXILの紙巻器は格好悪いのばかりだったので定番のカワジュンや楽天辺りにあるオシャレな物にしようかと思って調べてみましたが
ワンハンドカット機能
トイレットペーパー下から押上装填
この機能があるオシャレな紙巻器って意外と少ないんですよ。
たかがトイレットペーパーの為に両手でしか綺麗に切れなかったり、トイレットペーパー入れにくいのはどう考えても時間の無駄だと思ったので機能性を重視しつつオシャレな物をと思い探し当てたのが SC-603-XCです。値段も5000円程度とお求めやすい?と思いますので強くお勧めします。
ペーパーホルダーの位置は右?左?
ペーパーホルダーの位置は右利きなら左側にあると使いやすいようです。
左手でペーパーホルダーの蓋を押さえて右手で紙を右端から切っていくのが自然な流れでしょうから、利き手の逆側が使いやすいはずです。我が家で採用したSC-603-XCなら左手で蓋を押さえるという工程が不要です。蓋もある程度重みがあるので、ちゃんとワンハンドカット機能が働きます。
間取上、利き手の逆に付けられない場合もありますが結構慣れるという声も多く絶対というわけでは無さそうなので固執し過ぎも良くないかも知れません。
ペーパーホルダーは1連?2連?
最初は1連より2連の方がどう考えても便利に決まってる。迷う要素は無いと思っていました。
でもちょっと深堀りして考えると私には1連の方が良いと思えるようになり実際に1連を採用して良かったかなと思います。
2連にすると色々な使い方が出来るようになるのがメリットでありデメリットではないでしょうか
2つ並行して使う
使うのは手前だけ奥はストック
シングルとダブルで使い分ける
片方無くなったら補充する
両方無くなったら両方補充する
これらの選択肢の中で家族間で使い方を共有出来るでしょうか?家族間でも色々な主義主張がありますので喧嘩の元になりかねません。最後には誰かが渋々納得させられて意見をあわせなければなくなります。
そこで2連に比べて1連ならシンプル。無くなったらストックから補充。これだけ。紙が無いままになっていたら犯人は直ぐに分かるし変な言い訳も出来ない。
我が家がもし2連にした場合は、手前側は使う紙、奥側はストック分として管理します。という事は2連にすれば現在棚の上に置いてあるトイレットペーパーのストックを無くすことが出来ますね。
やっぱり2連の方が良いかな?
奥行寸法が少し短いから2連は邪魔かも。
タオルレール KAWAJUN SC-361-XC
タオルバーは固定式の物でペーパーホルダーとデザインが似ている物という条件で決めました。一見ペーパーホルダーSC-603-XCと揃っているようなデザインですが実は別シリーズの物です。同じシリーズですと
SC-600は可動式、壁にガツガツ当たりそうなので却下。
SC-601は長過ぎるので却下。
ペーパーホルダーSC-603-XCに合うタオルバーはSC-361-XCがまぁまぁ相性が良かったです。長いのでも良いならSC-601-XCがシリーズ揃ってて良いのですがトイレに長いタオルバーはどうでしょうか。
まとめ
とにかくシンプルで掃除がしやすく、狭い空間の中での動きやすさを重視しました。住んでみて計画通りの使い心地に満足しています。トイレに入る度に収納が無い潔さ、別途手洗い器も無いシンプルさ、型ガラス越しに見える光と緑に気持ちが清々しくなる気がします。
誰にでもオススメ出来るトイレの作り方では有りませんが、こんな選択肢も有るのかと思って頂ければ幸いです。